マッシュルームってどんな部屋?

2/6
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「えー、今日はこの中間テスト2日前だと言うのに無謀にもやって来た転校生を紹介する…」 ザワザワとザワついている教室… 「転校生だって☆」 ゴン太は嬉しそうだ。 「まぁ女だったら良いけど…野郎ならアホのレッテル貼ってやろうか。」 「あんたを超えるアホなんていたっけ?」 「んだとこのヲタ姫がっ!?」 「ぁあ"っ!?やんのかボケェッ!?!?」 「後藤に月代、止めろ、ちなみに転校生は男だぞ?」 「マジかよ…」 「先生!?その子かっこいい?」 「うーん…どうだろうな…正直男なんて皆、猿みたいなもんだから。」 …(間) …(間) …(間) 「まぁ、言っててもしょうがないし…入ってもらうか、どうぞ…」 ガラッ… 扉が開く… カツカツカツ… スリッパを鳴らす音と共に、スラッと細身の男が出て来る… 眼鏡を掛けている、キリッとしたまなざし、サラサラの髪の毛に、冷たい瞳は…かなりの美少年だと言う事を彷彿させていた… 「きゃ…」 「「「きゃーーっ!?!?かっこぃいいっ!!!」」」 女子のある一帯が大声を張り上げる… 「あんな野郎の何処が良いんだか…」 「あんたいきなりひがみ?」 「ひっ!!ひがんでねぇっ!!」 「はぁーい静かに…それじゃあ自己紹介よろしくね。」 コクッ…と一礼すると、チョークを手に取り、黒板に自分の名前を書き始める。 「おお…」 口々に名前を呼び、心待ちにする女子… サラサラ… 「お…か…?」 カリカリ…タンッ… 名前を書き終えると、後ろを振り返り、男は、爽やかな笑顔で口を開いた… 「初めまして…牧鍋高校からやってまいりました、大岡 滋(おおおか しげる)です☆ふつつかものですが…よろしくお願いします…」 「牧鍋だって…」 「牧鍋って言ったら坊っちゃんが通うとこだろ?」 「ああ、あの金持ち学校か…なんでまたこんな平凡な私立に…」 「…」 「月代君、なんかあの人すごいらしいよ?」 「なぁんかアイツ…」 滋と名乗るその男は、広大にとって何故だか、凄く異質な…しかし、身近な存在に思えた… 続く
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!