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次々に討ち取られて行き一人の男が戦意喪失となり腰が抜けたのか地べたえ這いつくばると刀を鞘に戻す白夜。
「興隆何人程だ」
「15名程かと、 まだ殿には適いませんな」
「ふふ、まだか、言うようになったな興隆、して賊はお主一人になったが如何する」
「どうかお命だけはお助け下さいぃ!!」
刀を捨て土下座する男。
「ならば答よ、法善に雇われたのだな?」
「……はい」
「では法善の元に帰り私に怯えて闇討ちしか出来ぬ腰抜けがと伝えよ、伝えなくばお主を見張る忍集が首を獲るぞ」
自称賊と名乗っていた男は頷き洛城に戻って行く。
「お見事です大殿、殿、しかし、生かし返しては必ず多勢にて攻めて来る筈」
「刺客が戻らなければ法善も失敗したと気付く、ならば挑発し怒り任せに此方に向かわせておけば得策であろう、心配するな義政、策は既に練ってある、急ぎ城に戻り次第軍議を行う」
「御意」
一行は馬を走らせ京城に戻り、洛城では
法善らが宴を始めていた。
「ククク、今頃朽木白夜は儂らの同盟にケチつけた事をあの世で後悔しておる事だろう」
「流石は法善殿、刺客を放つとは恐ろしいですな!」
「北殿の言われる通り、法善殿、では頭を無くした京城を攻めるのですな」
仲立、北は法善を誉め称えごまをすっていると黒瀬が例の男を連れ入室する。
「失礼致しまする、刺客が戻りましたので直接報告を聞いておいた方が肴になるかとお連れ致しました」
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