#1⃣ ある春の夜

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『優輝のことを良いって言ってた絵理子ちゃんのケー番』 ポケットから紙切れを一枚取出し、優輝のポケットに押し入れる。 『どーせ、幸輝のことも良いって言ってたんだろ?』冷蔵庫からお茶を取出し、洗浄機に伏せてあったコップに注ぐ。 幸輝も開いている冷蔵庫から缶ビールを取り出した。 『まだビール飲むの?』 『今、気分良いんだ』 手にしたビールを一気に飲み干す。 『ぷはっ、うまい』 足が一瞬ふらつき、優輝が咄嗟に腕で支える。 『あ、わりぃ』 『一体何杯飲んだんだよ?』 優輝は呆れたように聞いた。 ----フッフッフッ---- 無意識に笑いが込み上げる。
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