#1⃣ ある春の夜

6/12
前へ
/12ページ
次へ
『忘れたの?俊明おじさんのお見舞いに行くって言ってたよ、今朝。今夜は遅くなるって。もしかしたら泊まってくるかもね』 『ふーん、・・・ってことは、今日は俺たちだけ?』 『そ。ご飯作り置きしてくれてるけど、幸輝食べる?』 『いや、明日食べるわ~』 とか言いつつ、ラップされた皿の中から、鶏の唐揚げを摘んで食べた。 『あ、そ』 優輝はコップを洗浄機にセットし、そのまま二階に向かう。 『おーい、俺を一人にするわけ?』もう一本ビールを飲みはじめる幸輝を横目に、廊下に出ていく。 ビールを片手に幸輝はその後をついていく。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加