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冬美は今までに沢山の死者との出会いがあった。 病で亡くなった者、事故死した者、自殺した者、時には数十年前の死者といったいつまでもこの世を彷徨う死者と遭遇してきた。 時にはその死者に悩まされ、苦しめられ、その力を封印出来ないものかと思う事もあった。 だが冬美は神仏から与えられた使命だと、それら魂に語りかけ天に召す為の手助けや徐霊、行脚等を続けたのだ。 「伊原さんどうです? この病院には霊がいるのでしょうか?」 自分の力を世間がどう考えているか何てどうでも良かった。 ただ、この力に目を付けたテレビ局や雑誌の取り上げ方に戸惑いながらも、冬美は何か役立てるならと断る事が出来ないでいた。 そう、それは宿命なんだと。
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