月日 一年

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月日 一年

ぽっかりと空いた穴が 満たされていくのを感じた 少しずつだけど、 静かな優しい波の音。 晴れた日の静かな海の音。 染み渡る日の光が気持ちがいい そんな心のあたたかさ。 深い悲しみから少し 前に進めた気がした 自分を許すことを覚えた 溢れる涙を愛しく 思えるようになった 周りの人の声が 聞こえるようになった ゆっくり、ゆっくりと。 魂が融合して 激しさが 少しなくなった 丸くなったのかな? なれたのかな。 大人になれたのかもしれない。 あなたは、私の 最後の恋人でした。 さいっこうの恋愛をしたよ。 こんなにもたくさん愛してもらえた事が、幸せだし、 こんなにもたくさん経験できたし、 こんなにもたくさん愛せたし。 不器用で、何もできない私を こんなに大事に大切にしてくれた もう、何も強がらなくていい 何も、無理なんかしなくていい ともは、とものままでいいよ、 そう言ってくれている君の声が聞こえる。 尖ってた心も 荒んだ気持ちも 純粋でいることの楽さ、幸せさ そんな当たり前の生き方を 教えてくれる。 君は、最高の最後の彼氏やわ。 ありがとう。ほんまに。 大好きやし、大切にするな。 でも、前には進むよ。 ちゃんと、前は向いて歩くから。 見守っていてね。ずっと。
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