許嫁な奥様

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「と言うより、どうやったらこの夢は醒めるんだ?」 俺はゲロの存在を無視して、頬を抓ったり、今居るホテルの窓や扉を調べてみる。 「無視?無視なの? 愛しのポールちゃん、いえ、ポーちゃんを無視する訳なの武しゃん?」 もう、マジでポーちゃんって何? 今度はそっちの路線で攻める訳? ポーちゃんとか言いながら、俺よりも太くて立派なのが付いてるじゃん。 「おい、ゲロ、部屋から出られないんだけど」 貴様の夢なんだから、責任とれ! 「ふふふ……HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!?」 ポールは突然、外国人コメディアンの様にわざとらしく笑いだした。 奴め、ついに頭が逝かれたか? いや、奴は既に逝かれてる。 「では、頂きます」 唐突に、ポールは俺に向かって合掌した。 「は?」 「武しゃん!愛し合おうぜぇぇぇぇぇえ!!」 ポールがベッドから、俺の方へダイブ。 「愛し合えるかぁぁ!?」 俺は飛んでくるゲロに向かって、半蔵に使って以来余りの破壊力に村長から使用を禁止された、例のゴットハンドを遠慮無く放った。 しかし、通常の三倍の量の胸毛にあっさりと絡め捕られてしまう。 そのまま全身でゲロ野郎をキャッチ。 俺達全裸で何してんだろ……。
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