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朝起きると、俺はホテルの自分の部屋のベッドの上で目を覚ました。
あれ、俺どうやって戻ってきたんだっけ?
頭痛のする頭で考えるが、集中出来ずに直ぐに諦めた。
確か、ホテルのバーが閉まるまで愛美と飲み続けてた様な……。
そう言えば愛美は?
ベッドルームを見回しても彼女の姿は無く、俺はベッドから出てリビングへと向かう。
とりあえず、冷蔵庫に入っていたミネラルワォーターで、喉の渇きを鎮める。
ふらふらとリビングに向かうと、一枚の置き手紙がテーブルに置かれていた。
それを手に取ると、愛美からの手紙だった。
俺は目を細めて、置き手紙に目を通す。
内容は、昨日の夜は楽しかったとか、またこっちに来たらご飯を食べようとか、彼女からの些細な言葉が綴られていた。
そして最後に、今日の見送りには行くと書かれていた。
あの元気な彼女の笑顔が見れなくなるのは、かなり寂しい思いもあった。
彼女の事を考えていた時、俺は重大なミスに気が付いてしまった。
昨日、美咲に連絡するのを忘れていた。
これは、今まで一度も欠かした事が無い事だ。
もしかしたら、昨日連絡しなかった俺に、美咲は怒っているかも知れない。
俺は慌てて携帯を探して、美咲に電話を掛けた。
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