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「はぁ…とにかく、一旦基地に戻るぞ」
「はいはい…」
適当に受け流すハジメ。
その目線には右翼を失い傾いたデルタサーガ1号があった。
「…いつもごめんな」
「何か言ったか?」
前を歩いていたユウイチが振り向き尋ねる。
「いや、別に」
ハジメの答えにユウイチは「ふーん」と頷き、再び前を向いた。
SAGA専用車両サーガマシンに乗った二人がドアを閉めたと同時に、ユウイチの左腰から電子音が鳴り響いた。
ユウイチは左腰のホルダーから青色の通信端末サーガモバイルを取り出した。
「こちらユウイチ。隊長聞いてくださいよ~。まーたハジメの馬鹿が──」
『その話は後にしてくれるか?エリア38に怪獣が出現した』
通信が聞こえたハジメはすぐにアクセルを踏みサーガマシンを走らせた。
『既にユカリとキョウが2号機で向かっている。二人は住民の避難を行い、それが済み次第地上から攻撃してほしい』
「了解」
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