新たなる策謀

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正幸屋敷 正幸・・・「皆大儀であった」 昌秀・・・「それにしても、肩書きに似合わず、家老級の禄を頂けるとは。 これで我等の地位も少しは良くなりますね。」 正幸・・・「うむ。手柄をたて過ぎたので信長様も相当困ったであろうな。」 村昌・・・「今後はどうしますか?」 正幸・・・「このまま歴史通りにいくのも、つまらぬしの。それに戦に加わっても手柄をたてすぎてしまう。」 昌秀・・・「そうですね。今川領地の件はいかがするのですか?」 正幸・・・「うむ。このままでは武田、北条の物になる。それだけは避けなければ。東に脅威があれば、尾張を留守にする事ができんでな。隣の美濃にすら攻め込めぬ。」 昌秀・・・「それでは、信長様に頼んでみては? 我等真田が守備するうえ駿河、遠江を攻めてみてはと。駿河、遠江、尾張を合わせれば70万石になります。美濃攻略も上洛も、簡単に出来ましょう。」 正幸・・・「そうじゃな。わしが駿河、遠江を守備したら戦に出る事も無いし、我等の邪魔をした、猿殿も安心するじゃろ~」 そう、桶狭間の合戦で正幸達の手柄を邪魔した者は、藤吉郎だった。出世欲の強い藤吉郎は、信長に進言したのだ。
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