信州真田の子孫！

～信長動く！～

京・本能寺

忍･･･｢徳川殿、武田殿、遠江へ軍を進めました。｣

信長･･･｢で、あるか｣

秀吉･･･｢なんと？殿！すぐさま三河に兵を向けましょう。徳川の背後をつきましょうぞ。｣

秀吉は知らなかった。これは信長の采配で行われている事を。

信長･･･｢猿！キャッ！キャッ！吠えるな。そして暴れるな。｣

秀吉･･･｢吠えてません。暴れてません。冗談を言うてる場合ではありませんぞ。徳川が裏切ったのですぞ｣

信長･･･｢ワシの命じゃ。武田とは裏で同盟を結んでいる。その証に時を見て、遠江半国やると約定したのだ。海の無い武田には、喉から手が出るほど欲しい国よ。｣

秀吉･･･｢ですから今まで、我等に戦を仕掛けて来なかった訳ですね。｣

信長･･･｢そうじゃ。裏では武田と盟約を結んでいるが上杉、北条を動かし、武田が上洛出来ないように仕向け、その間に我等は畿内を平定する。それがワシの策じゃ。
遠江引き渡しの催促は何度もあったが、その度に上杉、北条に頼み武田領へ攻め込んでもらい、遠江引き渡しを延ばしてきたのじゃ。｣

秀吉･･･｢さすが殿。畿内平定をすれば、武田など怖く無いですからな。｣

信長･･･｢畿内完全平定は目前じゃ。今更武田が遠江半国手に入れたとて、我等織田には勝てぬ。｣

秀吉･･･｢ですが相手は戦の天才信玄ですぞ。殿の策が見破られていたら朝倉、浅井討伐に出向けば背後を襲われませぬか？｣

信長･･･｢忘れたか猿。駿河に真田がいてる事を。武田がもし動いたとて背後に真田がいる。武田も迂闊に動けまい。動くとしたら美濃に攻め入る前に、駿河に攻めるであろう。｣

秀吉･･･｢なるほど。武田と真田が争っているうちに畿内平定をしてしまう訳ですな？｣

信長･･･｢ガハハハ！10数年前はこんなに上手く行くとは思って無かったがな。｣

やはり戦国の天才・織田信長！上杉、北条、武田、真田を見事に操り、天下統一へ押し進む。

はたして真田はこの危機を乗り越える事が出来るのか。