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「クロさん…私の願いは…」「願いは?」
「彩兎くんと近くなりたいです…」
「近くなりたい?」
「はい…」
猫はしばらく考えている様子だった。
「言っておくけど」「あっはい…」ニヤリと笑った。
「僕の魔法は少々荒いよ♪」
ゾクリっ❗
なにかが背中を走った。悪寒…?
「ん~じゃぁ帰るよ」「もう帰るんですか⁉早っ」
とことこ窓に向かう。私はそれを呆然と見ていた。
「アリス、明日楽しみにしてなよ」
そう言ってクロさんはベランダのフェンスに乗り、おり…落ちた⁉
「クロさん⁉」慌ててベランダに出て下を覗いた。だけど、そこにはクロさんの影もなかった。
明日…楽しみにできるのか…?
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