9.先輩との思い出

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「先生、それに髪の毛だって違反とでも言いたいだろ?」 目の前の先生の言葉を遮り…その学ランは先生に言った。 「わかっていながらその態度ですか!!」 「これは、俺の大切な髪だからな!!切る訳にはいかねえよ~」 その言葉に先生は、呆れたように首を横に振ると… 「別に髪は束ねたら文句は言いません。ですが… その制服は明らかに校則違反でしょう!!」 「別に良いじゃね~か~ 似合ってんだし~お前もそう思うだろう?」 いきなり俺に話かけてきた!? 「…」 だが俺は… 話をする気分じゃなく… そっぽを向いた。 「なんだよ~一応、俺は先輩なんだぜ~敬意を払ってだな!!」 と俺に近づこうとした先輩を先生が止めた 「ずっとこの調子なんですよ… 事故で怪我をしてから… 暗い性格になったみたいで…」 男はその話を聞くと腕を組んで考えるような素振りを見せた後… 「でっ…こいつ…友人とか居ないだろう?」 と俺の前で堂々と聞きやがった 「ええ、今日転校してきたんですけど…あの怪我で… クラスの生徒も近づかないんですよ」 って!!先生アンタも!! 「よし!!此処は俺に任せてもらおうか!!」 そう言って…学ランは俺の腕を掴むと… 「こいつは文芸部が貰うぜ!」 と勝手に俺の部活は決まってしまった。 これが先輩と初めての出会いだった… 確か、この時が去年の5月だったな… 俺が一年で先輩が二年… 懐かしい思い出だ。
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