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「先生、それに髪の毛だって違反とでも言いたいだろ?」
目の前の先生の言葉を遮り…その学ランは先生に言った。
「わかっていながらその態度ですか!!」
「これは、俺の大切な髪だからな!!切る訳にはいかねえよ~」
その言葉に先生は、呆れたように首を横に振ると…
「別に髪は束ねたら文句は言いません。ですが…
その制服は明らかに校則違反でしょう!!」
「別に良いじゃね~か~
似合ってんだし~お前もそう思うだろう?」
いきなり俺に話かけてきた!?
「…」
だが俺は…
話をする気分じゃなく…
そっぽを向いた。
「なんだよ~一応、俺は先輩なんだぜ~敬意を払ってだな!!」
と俺に近づこうとした先輩を先生が止めた
「ずっとこの調子なんですよ…
事故で怪我をしてから…
暗い性格になったみたいで…」
男はその話を聞くと腕を組んで考えるような素振りを見せた後…
「でっ…こいつ…友人とか居ないだろう?」
と俺の前で堂々と聞きやがった
「ええ、今日転校してきたんですけど…あの怪我で…
クラスの生徒も近づかないんですよ」
って!!先生アンタも!!
「よし!!此処は俺に任せてもらおうか!!」
そう言って…学ランは俺の腕を掴むと…
「こいつは文芸部が貰うぜ!」
と勝手に俺の部活は決まってしまった。
これが先輩と初めての出会いだった…
確か、この時が去年の5月だったな…
俺が一年で先輩が二年…
懐かしい思い出だ。
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