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それから…
先輩から…文芸部を紹介された…
と言うことは無かった…
先輩は基本的に文芸部の部室には居ないらしい…って言うか…
今日この部室に居たのが珍しい事だったらしい…
「俺のような奴が居たら…
迷惑がかかるだろう?基本的に文芸部が休みのときに俺は部室に行くんだけどな~」
と笑いながら…俺の手を引き…町へ行くと歩き出した…
俺は…この先輩はよく笑う人だと思った…。
なんで…迷惑をかけるとか…
そんな事を考えるのだろう…
アンタは…充分に俺に迷惑をかけている!!
そう言いたかったが…
なぜか俺はその事を言えなかった…
「先輩は…なんで…迷惑をかけるとか…
そんな風に思ったんだろうか…」
俺は天井に手を伸ばす…
目頭が熱い…
だが…涙は出ない…まだ泣くときじゃないのだろうか…
俺は体を起こすと…窓の外を見た…日はとうに沈み…
夜の闇に包まれた世界があった…
だけど…
空には月が…
この暗い世界で…
紅く光っていた…
だから…
だろうか…
俺は…
外に出たくなった…
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