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その日は雨だった。 鮮明に覚えている。ちょうど、某映画が世間に波紋を呼び、人々は携帯の着メロを死の着メロに変えていた。そんな時、僕は一台の携帯を買ってもらった。デザインがかっこよくて、直ぐに気に入った。しかし、不安があった。‘着信’。日本のホラー映画のクオリティが高過ぎて、CMだけで怖かった。買ってもらって数日後、友達からメールが届いた。 【なぁ、試しにこの着メロで過ごさね?Hの前で鳴らしてビビらせようぜ(笑)】 よくある事だ。まぁ僕も興味半々で、添付されていた着メロで過ごした。始めは鳴る度に飛び起きたが、直ぐに慣れてしまった。 そして暫くして、Hと遊ぶ約束をした。
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