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 次の日、またひどい嵐が来て、ハナコのつぼみを吹き飛ばそうとした。ところが、今度はどんなに強い風が吹いても、つぼみはびくともしなかった。 「さあ、お嬢ちゃん。あたしがささえてあげるから、しっかり踏張りな!」  巻きついたツタが、ハナコのつぼみをしっかりと、地面につなぎとめてくれていたのだ。おかげで、ハナコはめそめそしないで嵐の夜を、やり過ごすことができた。  朝になって、ハナコは小さな声で、ツタに「ありがとう」と言った。  ツタは何も言わずに、ハナコのおひさまをちょっとだけかすめとった。  嵐は風だけでなく、雨も運んでいた。ハナコもツタも、あの憎たらしいバッタも、みんな水玉で飾り立てられていた。水玉は、朝日を受けてきらきら輝いていた。  なんとなく、彼がいた場所を見てみると、そこには小さな緑の芽が生えていた。白い毛がいっぱい生えた頑丈な茎と、細くてぎざぎざの葉っぱは、ハナコと同じように、きらきらの水玉が輝いていた。
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