一人目

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「どうし……」 様子を見に近付いてきた堀内も、途中で言葉を止めた。 ビニールシートの隙間から、血が垂れていた。 「……」 リビングに沈黙が流れた。 しかしそれは数秒で終わった。 マスターは覚悟を決めたような目をすると、震えた手でビニールシートの端を掴み、 「っ、あぁ!!」 そして一気に捲った。 「…………え」 その瞬間堀内は凍り付き、 「うわああああああああああああああああ!!!」 マスターは悲鳴を上げた。 ビニールシートには、二人の共通の友人である田村の死体が包まれていた。
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