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地の国、アーシアと呼ばれるこの国の軍隊は、悪王と呼ばれた王の悪政に苦しんだ市民達、革命軍の成れの果てである。 権力を振り翳し、甘い汁を啜って国民の税金でのうのうと生きているでっぷりと肥え太った集団。 国民の声を聞く者は、ほんの一部。その声に対応してくれるのは、その中でも一握りである。 そのほんの一部の人間のお陰で今の軍が潰れない。 その事を知る者は少ない。軍だけでなく国の中枢までそうなのだから全く呆れたものである。 セイル達は、そんな腐りきって駄目になった軍でもマトモな方、ほんの一部の一握りに部類される。 それ故、市民からの信頼も篤い。 それが軍上層部の奴等は気に入らない。自分達より目立つのが気に食わないのだ。 自分達が生かされていることも知らずに。 なので、 「まぁ、予想通りだ。功績を挙げたいなら自分で動けば良いものを他人に押し付ける。阿呆の極みだな。」 些細な面倒事は全部、押し付けてくる。
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