Courtesies‐交歓‐

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静けさの満ちた平原に佇む影が4つ。 大蛇の治癒を終えたシアは思い出したように背後の2人、ナギとルイを肩越しに見やった。 彼らは初めて見る力に、流石に驚きを隠せないようだった。シアはしまった、という表情を浮かべる。 「あ……」 「すげえだろ? コイツの性格が出てるみたいでさ」 どう言うべきか戸惑うシアに素早くフォローに入ったグレン。シアは目を丸くしながらも次の瞬間には微笑んでいた。 「……気に止める程の事でもない」 未だ少し痛みの引かない横腹を抑え目を閉じるルイに対し、ナギはさも興味深げにシアを見た。 「へぇー、不思議な事もあるもんだね!」 貼り付けたような笑みを浮かべているナギの隣をすり抜け、シアはルイの元へと歩みよる。 「……あれ」 まさかの行動に拍子抜けするナギ。 怪訝な表情を浮かべるルイが押さえている腹部に手を翳すと、柔らかな光がそれを包み込んだ。 「…………!」 彼女は目を軽く見張る。見る間に痛みが引いてきたのだ。不死の身体となってからというもの、傷の治りは超人的に速かった。しかし、最近は不死ではあるものの治りは遅くなる一途(いっと)を辿っていたのだ。 この痛みはいつ引くものかと思っていたのだが。 「驚いたな……」 そうぼやいたルイに、シアは微笑みかける。ルイはそんな彼女に軽く目を見張るが、口を開くより早くシアの肢体がぐらりと傾いた。  
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