Courtesies‐交歓‐

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  「で、これからどうするんだ?」 緩んだ空気、無言の空間を破った人物はグレンだった。 シアは一瞬グレンに視線を移し、彼のいる方向とは逆の窓辺へと歩を進める。 窓から見える景色は、見覚えのあるもの。つまりはあまりあの場所から離れてはいないという事だ。 時計が無いため正確には分からないが、日が東に傾いている為時刻は9時頃だろう。 昨日気を失ったのは夜。かなりの時間眠っていたのだという事を悟ると、途端に申し訳ない気持ちが込み上げてくる。 今更なので何となく申し出る事も恥ずかしい。 「シア?」 悶々とするシアの思考を停止させたのはまたしてもグレンだった。とは言っても、彼女がそのような葛藤を繰り広げていたという事は知る由もないだろうが。 「あっ、う、うん、ごめん」 慌てた様子で身体の向きを彼らのいる方向へと変えると、一瞬肩越しに窓の外を見やりその口唇を動かした。 「ちょっと、外に出てもいい?」 そう言ったシアの瞳は少しの険を帯びていた。  
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