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だがステルスはビームライフルと頭部バルカンを一斉掃射してそのまま下がってみせる。
《ッッ!》
インスパイアとフォーミュラが倒れたままのフレズベルクの前に立ってからシールドを預ける。
《……チィ…》
《ルーク、どうする?追い掛けるか》
《…いや、これ以上被害を増やす訳にはいかない》
『…あ…あの…』
そんな二人にオーシャンは呼び掛ける。
『助けてくれて…ありがとうございます』
《…》
《はぁ?》
『……あれ…?』
《勘違いしているようだが決してお前を守ったわけじゃない。その機体をそれ以上傷付けられちゃ適わんからな》
《はい、現行犯逮捕ね》
ロイが苦笑いに言ってみせる。
現行犯逮捕。
オーシャンは耳を疑った。
そんな、ただ僕は―。
信じたくなどなかった、いや悪くない。ちっとも―。
僕は加害者ではなく被害者なんだ!
そんな言葉が出ないまま、オーシャンはただただほうけていた。
本当今更、今頃だ。
やはり予報は当たっていた。
何だかどうにもできない感情が雨になって、フレズベルクに纏っていた炎とオーシャンを洗い流す。
本当、今日は傘なんていらなかったな―。
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