プロローグ

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そういえば… 空を眺めていたルークにロイが唐突に声を張る。 『…どうしたよ』 『式典の新型機体のパイロットのことなんだが―。』 『…確か新人歓迎なんちゃらで…十代のパイロットが選抜されたんだってな』 『まぁそんな訳なんだがメンバー…見たか?』 『おぅ、俺も知ってる奴らだからな。面識はねぇが…』 一応人間性については知っている。 『三人…だったろ?』 確か。 三人が式典で披露される新型機体らに乗る、とか―。 まぁ正確に言えば新型が2、護衛機が1…らしいがな。 新人パイロットか―。 ルークは何となく、ロイの煙草から出る煙に目をやった。 ///// 【新型収容格納庫】 ルーク達がいるところから約2キロ離れたところ、その式典用にお披露目される機体らはブルーシートが被されている。 既にブルーシートを剥げば喝采の嵐が吹くだろう、そんな位置に堂々と佇んでいた。 そこから数百メーター離れた格納庫に三人の姿があった。 どれもユグドラシルのパイロットスーツを着ていてスタンバイをする。 『…き…緊張するぜ…』 赤い髪の男の子、年は16。 “リンク・ルッカマフィ”は吐きそうな面を浮かべていた。 『…は…吐きそう…』
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