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が、見事に剣は空気を斬った。
つまり、空振った。
「「…………………」」
二人とも黙り込んでしまい、
静寂な時間が流れた。
が、その沈黙も長くは続かず…
「………くっ………アハハハハハハハハ!!」
途端に少女は腹部を押さえながら笑い始めた。
「…………」
少年は黙ったまま動かなかった。
と言うより、動けなかった。
そんな少年に少女は笑いながら言った
「アハハハ…見事に引っかかったわね!
あれは火でつくった矢なの…
斬れる訳無いわ」
「卑怯だぞ!」
少年はその言葉を聞いて不満そうに言った
「卑怯?この戦闘で卑怯も何もあるのかしら…
対応出来無かったあなたが悪い
てゆうか大体にして素人のあなたが短剣で飛んでくる矢を斬るなんて無茶にも程があるわ…」
(こいつ……)
少年は反論出来ずに少女を睨み続けていた…
そして再び沈黙した
「それで……もぅ終わりなの?」
先に沈黙を破ったのは少女だった
「……そんな訳…無いだろ!」
言い終わると同時に少年は走り出した
「そうこなくちゃね…
訓練の意味が無くなるわ」
少女は弓に左手をかざした
すると今度は矢が3本現れた
「これはどんな反応するか……楽しみね!」
「矢が3本になっただけだろ?
そう何度も同じ手は…」
「同じ手…かしらね?」
少女は口だけで笑った
「そんな脅しをまともに受けるほど馬鹿じゃねぇよ」
少年はまた剣を構えた
「あなたには学習能力が無いのかしら…?」
「それは……これを見てから言いな!」
少年は構えた剣を思い切り振った
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