第一章

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「あぁ、まもりさんの言う通りだよ」 そしてアキラはズズイとまもりに近づく。 「これからゲーセンに行くつもりだ」 憧れの女性を至近距離からジロリと舐めるように見るアキラ。 これがアキラが思いついた方法である。 こままでは川野辺満みたいな、いや、それ以上の攻撃を喰らうのは、薄く浮き出た青筋や痙攣しはじめた右眉毛、強く握られた木刀やギロリと睨み付けるまもりを見れば明らかだ。 だけどアキラには秘策があった。 例え秘策が通じなくともクラス公認の不良と優等生という自分とは余りにも違いすぎるまもりを至近距離で眺めるのはコレが一生で一度のチャンスなのかもしれないと思ったら、秘策が通じようが通じまいが関係ないのだが……やはり痛いのは極力避けたい。
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