第一章

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「お主には聞いておらぬ」 そう言いながらまもりは何処からともなく木刀を抜き出し一振り。 数秒遅れて後ろからグシャリという嫌な音が聞こえた。 振り向くと川野辺満が壁にめり込んでいた。 何が起きたのかさっぱり分からない。 魔法か?侍と見せかけて魔女だったのか? 「空気を斬る時に出る衝撃波を軽く当ててやっただけだ。死にはせぬ」 俺の心を読み取ったのかどうかは知らないが、親切に説明してくれた。 あれで軽くなのだから恐ろしい。 「ソレよりも黒鉄弥生、今からお主は何処に行くつもりなのだ?私の聞き間違いで無ければゲームセンターと聞こえたのだが?」 そう言いながらまもりはズズイと弥生に近づく。 おぉ!憧れの天宮さんの顔がこんな間近で見れるなんて! とか思ってる場合ではないらしい。 まもりの目が「返答によっては斬る!」と言っているのが分かる。 だがしかし男なら貫き通さなければならない意地がある。 弥生はもっと天宮さんの顔を近くで見れる方法を思いついたので実行する事にした。
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