序説

4/8
前へ
/260ページ
次へ
二××一年、五月 少し暑すぎる程の初夏の海を望む砂浜…。 その傍らに茂る木の下でただ涼む 僕はこの景色だけは好きだ 太陽の光りをめいいっぱいに跳ね返す蒼い海と砂浜が綺麗だ。 僕の名前は 風凪心(カザナギ ココロ ) 今年18になる。一応…男の名前 今ここにいる理由は…特に無い 真夏の日曜日……それなのにこの砂浜には人っ子一人いない。 欠伸をして立ち上がる僕の身体は夏バテだ 眩しくて静かな、だだっ広い砂浜をとぼとぼと歩いて僕は路地に向かう 海以外の見慣れた景色は、いつまで経っても好きにはなれない 今日もまた一人、友が旅立った 遥か彼方へと……。
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加