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「また、部員足りなくなりますね」
「あはは…そうだね。けど、大丈夫だ。去年よりは集めやすいでしょ?僕のときは二人足りなかったけど今度は一人だけだ。それに、僕は何もしなかったけど君たちなら大丈夫だ。楽しいし、周りを惹きつけることができるからね?だから頑張って。こんな歴史のある部はないからさ?きっと誰か来るよ。」
そう言って部長はいつもの頼りない笑顔を最後に卒業していった。
あんなに嫌がっていたというのに、大志は天文部部長を希望し、僕はそれを承諾した。
普通ならば副部長の僕がなるべきなのだろうけど、大志が希望するならやらせてやればいい。
「屋上使い放題だぜ?」と言っていたがこれは表向きの理由で、本当の理由はきっと僕と同じだ。この天文部を廃部にしたくない。歴史を途切れさせたくない。という強い想いからだろう。
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