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HR終了のチャイムが鳴り響く。
「はい、今日はここまで。みんな気をつけて帰んのよ~!」
ミサト先生の一声で、教室は授業の静寂から一転してザワメキを取り戻した。
帰り支度を手早く済ませ、ドキドキしながら同じ教室にいるはずの彼の姿を捜す。
今日は二人にとって特別な日だから…絶対に一緒に帰りたい!
…けれど、あの綺麗な銀髪は教室内に既に見当たらず。
(ひょっとして、今日のこと忘れてるのかな……私、バカみたい)
少し泣きそうになりながら下駄箱へ一人寂しく向かった。
と、不意に肩を叩かれる。
「カヲル!?」
わずかな期待を胸に慌てて振り向くも……
「わぁ!?びっくりした…。」
そこ居たのは自分の片割れ。
「なんだ、シンジか……。」
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