29人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
転入手続きを終えて何気なく立ち寄った校舎の屋上…緋色に燃える夕日を背に、君は唄っていたね。
華奢な肢体から響く旋律は、ゾッとするほど綺麗だった。
―――僕は…あの瞬間から君の存在に捕われた。
君に触れたい、君の瞳に映りたい、君を……壊したい。
この感情を何と呼ぶのか僕は知らない。
正 体 不 明 の 感 情
君を手に入れれば、きっと僕は生まれて来た意味を知る事ができる……そんな気がするんだ。
だから今は……『時』が来るまで君の奏でる旋律に酔い痴れていてあげるよ。
最初のコメントを投稿しよう!