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しばらくして救急車が到着し、ヘッドギアと担架を抱えた4名の救急医が虚ろな目をしていただろう俺の元にやって来た。
まず瞳孔を確認してからヘッドギアを用い、俺の頭を固定した。
しかしまだ他になんかごちゃごちゃやっていたような気がした。
「それ1、2、3」の掛け声で担架に乗せられ、せっせと救急車に乗せられた。
救急車にはサッカー部の顧問の付き添いで大バカ(匿名)先生が乗り込んだ。
救急車の中は何てことでしょう。
まさにホワイトベース。
一足早い白銀の世界ハァハァ
なんて悠長なことは今だから言えるのだよ!今だから!
一分一秒が短く感じていたのか分からないが、あっという間に最寄りの大型病院に着いた。
しかし最寄りの大型病院に、受け入れ拒否された(^q^)
病院になかなか受け入れてもらえず、たらい回しにされた妊婦の事件と比べるのはおかしいが、死ぬかもしれない状況で病院からたらい回しにされるというのは正気で無くなる気持ちが分かった。
受け入れ拒否というのは違うのだろうが、多分大人の事情があったんだろう。
また数分経って2つ目の病院に着いたが、2つ目もダメだったらしい。
ああああああああああああ と発狂したい気持ちで気持ちが潰れそうだった。息づかいも荒くなるのも感じた。
そして、3軒目―
ここで漸く、俺はシャバの空気を吸うことができた。
付き添いで来てくださった大バカ先生は病院の外で俺の強烈な悪臭のする外ばきシューズを持ち、長い時間待ってくれていたことを後日母から聞いた。
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