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秘書なんて言っているがようするに新しい女が出来たから俺に面倒をみろということだ。
迷惑な話ではあるがしょうがない。
応接室の中をのぞくと窓辺に立つ女の後ろ姿が見えた。
「失礼します。高山さんの下で働いてる金崎といいます。宜しくお願いします。」
女は突然声をかけられて驚いたのかビクッとして振り向くと
「ごめんね。考え事してたから‥」
オレは固まってしまった。
振り返った女の顔は間違いなく知っている。
「沙羅‥さん?」
女はしばらく俺の顔を見つめていたが突然近づいてくると
「透!あんた何してんの!?」
と言うと思いっきりデコピンをしてくる。
これをくらうのは二年ぶりだな‥。
「沙羅さんなんであの馬鹿と‥いやっ高山さんの秘書になったんですか?」
沙羅さんは微笑みながら黙っていたが不意に俺の頭に手を当てて
「そんなことより二年ぶりだね。元気だった?背は伸びてないみたいだね。」
沙羅さんはいつも子供扱いしてたけど俺は背伸びして格好つけてたよ。
笑われてたけどな‥。
「硬派に背丈は関係ないですから!それに前よりは根性入りましたよ!」
ムキになる俺を沙羅さんは大笑いしてる。
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