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白神、死神。どこもかしこも真っ白、目から流れる涙は血の涙。母親殺し。
俺の呼び名は沢山ある、しかしどの名も俺を孤独にするだけ....
俺が生まれた瞬間消えた母の命、どこもかしこも白い俺。人間ですらない、死神、白神。
そんな、村の仲間外れ、お荷物の俺は孤独からか、深い苦しみからか、なにからか逃れたい....それだけを思い村をでた。14年過ごしたといっても大して悲しくなかった
不思議な俺の色は何処でも目立った
「あなた、名前はなんと...!!」
一人の男が俺の肩を掴んで驚いたような顔をする
それほどにこの色は人を驚かせる
「クリスですが....?」
俺は怪訝そうに聞く
この男は何を思って俺に声をかけたのだろう
「私はティノスと申します。その....貴方はお一人でしょうか?」
心が落ち着いていく
なぜだろう??
この男の声、茶色がかった黒い髪、平均より高い身長、何もかもに懐かしさを覚えた
俺は頷いた
「では、私の話をお聞き下さい。......私のことはティーノとお呼び下さい」
その名も懐かしさを覚えた
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