第十六章

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助けられなかった自分が本当に情けない。 もしもあの時山崎さんが来なかったらどうなっていたのか 俺は考えるのを止め一心不乱に竹刀を降り続けた。 「雑念が入っていますね」 ふと聞きなれた声がした方に俺は振り向いた。 藤堂 「……沖田さん」 オレは竹刀を振るのを無意識にか、 止めた 相変わらず沖田さんはオレの雑念を指摘し、全て見透かされた感じがした。 藤堂 「…オレ…強くなりたいんです」 沖田 「……琴を守るためですか?」 藤堂 「……オレ…オレもっと強くなりたいんです」 そうだ あいつを守れるぐらい。 二度とあんな顔させないために 沖田さんよりも… 強く 強くなってやる
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