第1章 始まった日々

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「へえ、いい名前ですね。なんか、とても綺麗な感じで・・・」 そう俺が言うと、彼女は何故かクスッと笑った。 ・・・今の俺の台詞、変だったかな? ちょっと疑問に思っていると、彼女はまた笑顔で俺に云った。 「はい、私も自分の名前が好きなんです。大切な人がつけてくれた名ですから・・・」 そう云った彼女の表情は、本当に穏やかなものだった。 ・・・大切な人。 恐らく、本当に大切で、大好きな人なのだろう。 俺にとっての祖母のような・・・。 気付くと、彼女は俺に視線を戻していた。 あの、笑顔と共に。 「あの、夏海、さん」 「はい?」 俺は、勇気をだして進もうと思った。 なんでそう思ったかは分からない。 ただ、彼女ともっと話してみたい。 それだけのことだった。 「俺と友達になってくれませんか? もっと話をしてみたいんです、夏海さんと・・・」 こんなナンパみたいな台詞、もしかしたら断られるかもと思ったが、やっぱり彼女は友好的だった。 「はい、喜んで。・・・でも、一つだけ条件があります」 「えっ?」
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