forte

もう夏の大会っすか

「はい当たり。そう、[平等]という言葉ね。可能性はどのﾁｰﾑにも平等に存在する。私もそう思いたいわ。けど現実を見てみましょう。貴方達は全員1年生。これで勝つﾁｬﾝｽが平等に存在してるなんて大きいことは言えないでしょう。それに貴方達自身勝てるとは思っていないでしょ？」

ﾊｲ…

「正直どっかの小説にありそうなｼﾁｭｴｰｼｮﾝだけど。っていうか、かなり説教くさくなってるけど言いたいことは2つ。5回でｺｰﾙﾄﾞにされるかもしれない。けどそこから何かを必ず拾って帰ってきなさい。そしてこれが重要。ﾐｽは許す。そのかわり試合中私に自分の得意なことを1つｱﾋﾟｰﾙしてみなさい。試合後に確認するわ。んじゃよろしく」

　以上が監督の演説？だった。まあ確かに俺も勝てるとは思っていない。そういう奴にああいう言い方はまあいいと思うのだが、取りかたによっては酷くやる気が削がれてしまう気もする…。

うちの先発ﾋﾟｯﾁｬｰの俊が投球練習を終え、準備が整いいよいよ試合がｽﾀｰﾄする。