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1回表の攻撃が終了していた
俊の持ち味…って言ってもそこまで他人より優れているわけではなかったが、俊はカーブが得意だった。それなりに縦に割れ、打者のタイミングを外すには十分なボールだ。
初球にバッテリーはカーブを選択。これが決まり、2球目のスライダーをファール。そこからボールが2球続いたが、最後は外角のカーブを相手がひっかけセカンドゴロ。なんやかんやで初回を無失点で切り抜けた。
「なんとか無失点だ…助かった…。桃倉がいいリードをしてくれたおかげかな。って俺ちょっと良いこと言った」
「いやー正直7点か8点は覚悟してたわ赤川君。ナイスピッチングよ」
「な、7点すかはは…」
口ではこう言っていたものの、鹿ヶ谷は内心驚いていた。少しは期待してもいいのかしらね…。こう思いスコアボードに目をやる。1回裏、彩稜の攻撃はもちろん1番の谷口からスタートしていく。
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