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「ねー望、今日から練習なんでしょ?誰か野球部にかっこいい人がいるとかそういう事前情報はないの?」
きやがった…
これは肇と同じく、残念ながら小学校からずっといっしょのいわゆる幼なじみ的な感じの赤川梓(あかがわ あずさ)。俺の彼女だ。…嘘です。今後こいつとそういう関係にならないことは100%保証する。髪形はいつもショート。これが梓のトレードマークと化している。彼女もまた野球が好きでこの学校の女子野球部に入るつもりらしい。最初女子野球部と聞いて驚いたものだが、考えてみるとプロ選手も誕生しているのだ。これからどんどん女子の野球人口も拡大していくだろう。
「知らん。つうかかっこいい人なんかいたところでお前どうするつもりだよ。二股でもかけにいくのか?」
忘れていたが俺の下の名前は望(のぞむ)だ。なんかさらっと流されそうだったので注釈しておく。
「当たり前じゃない。最終的には五股あたりを目標にやっていきたいわねー」
「そうかそうか。じゃあ誕生日プレゼントとかいらなさそうだな。俺なんかがつきあいでやらなくても他のいい男がわんさかくれるだろうし」
「…悪ノリしてごめんなさい」
話が進んでいない…
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