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哀しき質問
何故ヒトという生物は
自ら望んで死にたがるのだろう
春は桜が咲き誇るその身を
雨に因って散らされても
凛と今を生きているのに
夏は蝉が余命な少ない身体で
照り付ける太陽に負けないように
必死で叫んでいるのに
秋は数多の植物が
次の世代への繋がりを作ろうと
その身に沢山の仔を宿しているのに
冬は春を待つ動植物が
根雪の下で暖かい次の季節に心躍らせて
眠りについているというのに
ヒトは自分の尺度で不幸を測り
他人の幸せを見ては嫉妬する
どうして
どうして季節の巡るささやかな幸せよりも
命の焔を燃やし続けられる喜びよりも
貪欲に生きてしまうの?
ねえ どうして?
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