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「ぐっ…、っくしょ……」
自然と流れる涙で殴られた傷がうずいた。その言葉をきいていたヤクザ風の男達は、董悟を縄で縛り、車に乗せ、その場をあとにした。
―数時間後―
「ここまで運んでやっただけでもありがたく思えよ‼」
と捨てゼリフを残し、董悟を病院の庭に投げ捨てた。
「ちく…しょぉ……」
殴られた痛みと、口の中で感じる血の味を悔しさと共に噛み締めながら、董悟は意識を手放した。
―病院の結の部屋―
「サンタさん…、私に安らげる場所を下さい。」
一人部屋から窓の外を眺めながら、小さく呟いた。
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