始まり―ハジマリ―

6/6
62人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
ふと、結が暗くなった病院の庭に目をやると、人影が見えた… 「あれ…って、人⁉」 結は羽織を肩からかけ、勢いよく病室を飛び出した。 ―庭― 結は庭に着き、先ほどの人影を探した。 「…いた‼」 結は人影に向かって走り出した。 「大丈夫⁉ねぇ‼こんなところにいたら凍死しちゃうよ⁉雪も降ってきたのに…」 少し躊躇い気味に横たわる彼の肩を揺らす。不意に顔が見え、結はドキリとした。 「……起きて、目を覚まして…、今から人呼んでくるから…‼」 彼は無言で横たわったまま… 肩からかけていた羽織を彼にかけ、結は、病院の中に人を呼びに行った。 これが、結と董悟の出会い… 全ての始まりだった。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!