絶望の条件

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その三日後… 変更内容が事態を悪化させた。 観死長からのファクスを副社長室に急いで届ける死神課の番犬トビ。 副社長はトビの首にあるポケットを開けた。 「な…なに!!」 急いで社長の秘書に電話をし、事情を説明した。 「うちの顧客で該当する二つの魂やったんやけど、変更になりまして! 観死員の片桐推薦で選ばれた人を、今回の試験にするそうです! 寿命は4日やと書いてます!」 これはつまり、今までと同様に扱ってきた神会社の顧客でないという事、それは一切【情報】がないという事だ。 どう扱うかはブッツケ本番になってしまう… そして、寿命4日というのは【期限】だ。 これは社長である神も言葉を無くした。 こんな状況は過去に無かった事、まったく情報がない事、寿命4日という期限の短さ… まさに最悪の条件。 「佐伯という社員は?」 電話越しでも社長の緊張と困惑が伝わってきた。 「それが休暇でして、まだ会社には帰ってきてません…すでに連絡は入れたと報告がありましたから、あと2日以内には…」 「それじゃ…2日しか期限が残らんぞ?」 「ええ…あの男に託すしか…」 「万事休す…か。」 「いえ、まだ早いですよ社長。」 「勝算は?」 「神に祈るんですよ。」 「ふっふっ…閻魔よ、冗談も上手くなったのう。」 「社長、私は本気です。」 「ならばワシも祈ろうか…先代の神々と、その佐伯という男に。」
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