世の歪み

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日本の夏。 照る太陽は容赦なく肌を焼き、蝉の鳴き声が響いている。 河原では、遊泳禁止の看板に小さな落書きが沢山あり、少年達は橋から次々と水面に向かって飛び降りる。 そんな夏の風景を日陰で見つめていた。 すると、水面から勢いよく何かが飛び出した。 「うぁあああ!!」 少年達は驚きを露わにし、走って逃げ出した。 何の事かと目を凝らすと、どうやら人のようだ。 中年男性だろうか?その男も驚いた表情をしていた。 服を着たまま泳いでいたようで、上着と短パンを脱いで、岩の上で乾かしている。 目が合った。 「すいませ~ん!ちょっといいですか!?」 その男が私を呼ぶ。 私は動揺はしたものの、何か興味地味たモノが溢れたのを感じ、呼ぶ声に誘われた。
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