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喫煙ルームの換気扇は、煙草の煙と重たい空気を吸い取りながら機械音を立てる。
無言に機械音だけが響いている事が、状況の深刻さを物語る。
「片桐なら…」
声の方向に視線が集中した。
その時、喫煙ルームに一人やって来た。
「なんか会議があるらしいから、第4会議室に観死員は集合ですって。」
その社員は皆に告げると、ジャケットに腕を通しながら出ていく。
「片桐の件なら…俺が言ってみるよ。」
それに対しての返事はなかったが、各々が表情で表していた。
これは神会社に伝えるべきか?
彼の考えは、そこまで達していた。
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