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「うっうーん」
大きく伸びをする。
うん、今日もいい天気だ! 窓から柔らかな光が入り込む。
「ふーっ、よく寝た」
僕は適当に支度を済ませ、学校へ向かった。
おっ! 妖だ。そういえばあいつとは小学校からの付き合いだったなー。
「よっ!」
手をすちゃっ、と上げて挨拶をする。
妖はぼそりと何かを言い、手を少し上げた。
俺は首を傾げて、目で訴えてみる。
「いや、なんでもない。なんでも……ないよ」
……前から思ってたけど……。
「変な奴だなー。早くしねえと遅刻すっぞ」
そう言って、俺は走り出した。
走っている途中伊勢甲斐(イセカイ)に会った。
名前は男っぽいが女だ。しかも結構かわいい方だ。髪型は黒のポニーテールで肌も白いし、体型もスレンダー。
ただ問題なのは、甲斐は間違いなく妖のことを好きだ、ということ。
「おっはー!」
そう言って甲斐は手を振った。
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