一章 サンタな熊さん

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 着替え中の優羽を待つこと数分、試着ルームから出て来た優羽を見た俺は唖然とした。 「……おまたせ」 「な、なんでメイド服?」  長いスカートとシンプルなカチューシャがよく似合っている。 「えっと……りょーくん、喜んでくれるかなぁって」  あ、俺ってこういうのが趣味だと思われてんのか……  間違ってないけどね、好きだけどね。 「あぅ……でもこの格好で歩くのは恥ずかしい……かも」  自分で選んで恥ずかしがってる優羽、可愛すぎる。 「んじゃ部室でゆっくりしようか」 「……うん」  まぁ部室に行く為には結局たくさんの人で賑わう廊下を通らなくてはならないのだが……  空き教室から廊下に出ると、優羽は恥ずかしさからか俺の制服の裾をギュッと掴んできた。  うん、鼻血吹き出してもいいかな?
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