序章 気になる存在

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 青海祭から約2ヶ月、二学期の期末テストが終わり、青海学園は12月23、24日に行われるクリスマスパーティーの準備で賑わっていた。  クリスマスパーティーと言っても基本的には文化祭とあまり変わらず、違うところと言えば出し物が自由参加だということとクリスマスに合った飾り付けが行われるくらいだ。  自由参加ということもあって青海祭の時よりもハメを外す生徒が多く、当日までまだ二週間以上もあるというのに学園内はすでにお祭りムード。  そんな中で俺、新山亮介(にいやまりょうすけ)は我らが写真部の部室でまったりと放課後の一時を満喫していた。  写真部とは言っても部員の数が規定数に達していない為、実際は部活として認められていないのだが、部長である水無月望(みなづきのぞむ)さんが教師も迂闊に手を出せないほどの問題児なので、教員は皆写真部の活動に目を瞑っている。
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