序章 気になる存在

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「りょーくん……紅茶でいい?」  お茶を淹れるだけなのにわざわざ制服の上にエプロンを着ける優羽……可愛い。 「うん、ありがとね」 「好きでやってる……ことだから」  お礼を言っただけで赤面するこどの恥ずかしがり屋。  優羽は本当に魅力的な女の子だと思う。  俺だって優羽に対して好意がないわけじゃない。それなのに前に進めないのはやっぱり俺がヘタレだからなんだろうな。 「りょーくん……お待たせ」 「ん、ありがと」  淹れたての紅茶といつも部室に置いてある優羽お手製のクッキー。  部室にオーブンが置いてあるとこを見ると今日みたいに放課後部室に来て焼いて行ってるんだろう。 「うん、やっぱり優羽が淹れてくれるお茶は美味いな」  そう言って頭を撫でてやると、優羽はさらに顔を赤くする。  うん、やっぱり可愛いな。
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