序章 気になる存在

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 その後、優羽と二人で楽しくお喋りしていると、バンっと勢いよく部室の扉が開いた。 「優羽! おまた……せ……」  扉を開けた主、水無月望さんは隣り合ってソファに座り、お茶を楽しむ俺達を見ると表情をひきつらせた。  マズい、非常にマズい。 「少年、俺がいないのをいいことに部室で優羽とイチャイチャなんていい度胸してるじゃないか」 「いや、イチャイチャだなんて……それは誤解というかなんというか」  あぁ、俺の至福の一時が壊されていく。 「優羽、少年に変なことされなかったか?」 「りょーくんは……そんなことしない……よ?」 「言葉のところどころに間があるぞ?」  それは優羽があまり喋りなれてないからだと思いますが……  俺もシスコンを自称しているが、この人には勝てないよマジで。
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