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その頃いつも考えていた。 何のために生きているんだろう、 何故生きなきゃいけないんだろう。 唯一生きる糧になっていたのは『人に認められたい』という欲望だった。 とにかくまた人から誉められるようになりたいという思いに突き動かされるように、成績もトップを目指し趣味も部活も人一倍のめり込み、人前に出てパフォーマンスをするなど、とにかく人の注目を受け評価されることが何よりの喜びであり生きる意味だった。 そして高校では念願の演劇部に入り、全道大会・全国大会へと駒を進める一方で市が主催するミュージカル劇団に入るなど、初めて人の評価など気にせず自分のしたいことだけを思いっきりする喜びを味わったのだった。
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