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「そ。魂と肉体を切り離すの。肉体から切り離された魂は肉体からの干渉がなくなって、肉体が持っていた病気や障害から解放されて自由に動けるようになるんだ」
志木の説明を聞きながら加奈子は首を傾げながら分かったような分からないような相槌をうつ。
「えっと……じゃあ、今のあたしは……?」
「ん~? ぶっちゃけちゃえば今の加奈子ちゃんは幽霊!! ってこと」
重大なことを馬鹿みたいな笑みを浮かべながら志木はサラッと言う。
「……幽霊……」
分かってはいたものの加奈子は志木の言葉に少なからずショックを受ける。
「あの、幽霊……ってことは、物に触れないんじゃ?」
加奈子のもっともな意見に志木は何てことないようにへらっと笑う。
「うん、普通は幽霊になったら物には触れないんだけど、それには例外があってね」
「例外?」
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